その１９：電解コンデンサの液漏れマザーの修理をする

２年程使用してきたベアボーンをメンテナンスの為に開けてみると・・・なんとコンデンサが液漏れしているではありませんか。
しかも２台とも（大泣）。（ちなみにマザーは、ＡＯＰＥＮのＭＸ３Ｓ－ＴとＭＸ３Ｓ－Ｕです）
そういえば以前に小耳に挟んだことがありましたが、まさか自分の身に不幸が降り掛かるとは思いも寄りませんでした。
早速ネットで情報集めをしてみますと、なんと同じ現象が大量に発生しているようです。メーカーサポートと交渉すれば無償修理を
受けることが可能のようですが、問題は修理期間です。修理中には代替えのマザーを用意しなければなりませんので、
今回は自分で修理することにしました。電解コンデンサだけなので部品代も高額にはならないでしょうから・・・。
と言う訳で早速部品の調達です。低ＥＳＲ電解コンデンサは取り扱い店が少ないので知人に手配を依頼しましたら、
ニチコンのＨＥシリーズが入手できました。日ケミのＬＸＺシリーズのやや上、ＫＺＥシリーズのやや下の性能のようです。
元々のコンデンサは、Lelon社のRXAというもので規格的には、日ケミＫＺＥ、ニチコンＨＤ、三洋MV-WXなどの互換品のようです。
必要個数は、１０００ｕＦ／６．３Ｖ＊８個、１５００ｕＦ／６．３Ｖ＊１０個です。実際には２台分なのでさらに倍です。
（後で知りましたが、秋葉原でも日ケミのＬＸＺやＫＺＥ、ニチコンのＨＮなどが手に入るようです。）

コンデンサの余りがありますので、頒布商品に加えておきます。必要な方はご依頼ください。

液漏れしてます

交換作業

まずは液漏れコンデンサを除去します。６層基盤ですので、６０Ｗのハンダゴテを使って手早く処理します。
低温のコテでモタモタ作業しているより効率的で実用的です。コテ先も個人的に作業のしやすい斜めカットのものを使用します。
抜き方は、片方の足のハンダを溶かしたらコンデンサを傾けて片足を抜き、反対の足のハンダを溶かして引き抜きます。
無理に力を入れるとスルーホールが痛みますので、加減して行います。と言ってもハンダが完全に溶けていれば軽く抜けます。
同様にして同メーカーのもの１８本を抜きます。
次に、スルーホールに残ったハンダの除去を行います。ハンダ吸い取り線とフラックス、先程の６０Ｗのハンダゴテを使用します。
吸い取り線の使い方にはコツがありますので、初心者の方は練習してからの方が良いでしょう。角を穴に入れてコテを置くように
すると良く取れます。１穴ごとに吸い取り線にフラックスを塗るとハンダが活性化して抜けも良いです。
吸い取り線の変わりに、ハンダ吸い取り機（通称：スッポン）を使用しても良いでしょう。反対側からコテを当てれば抜けるはずです。
最後に、交換用のコンデンサをハンダ付けすれば終了です。今回は３０Ｗのコテを使用し、極性を間違えないようにします。
慣れていれば３０分程度で終了です。

１５００ｕＦは同サイズですが、１０００ｕＦはノッポでした。

電源投入

まずは念の為に最小構成にて電源を投入してみます。なにも問題無いようですので、通常の構成で２時間程通電してからケースに戻しました。
交換後まだ数日ですが問題なく順調に動作しております。
もうしばらく頑張って貰えそうです。いや、頑張って頂かねば・・・（笑）

その後

交換から１０ヶ月が経過しました。１日約８～９時間は通電しておりますが、まったく問題ありません。
当初、ニチコンＨＤクラスに再交換したほうがいいかな？とも思いましたが、安定性の問題も外観上もまったく問題ありませんので
このまま使い続けたいと思います。今後、なにか変化がありましたらご報告させていただきます。

データシート

Ｌｅｌｏｎ　ＲＸＡシリーズ

ニチコン　ＨＥシリーズ

ニチコン　ＨＤシリーズ

ニチコン　ＨＶシリーズ

LAST UPDATE : 2004.02.15